書評

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堤未果『株式会社アメリカの日本解体計画』(経営科学出版、2021年)

著者が野村証券の社員として米国で働いていたときに、その生活体験を踏まえて書いた、実直な感想の話しである。 読後感は、アメリカの資本家がいかに強欲か、ということである。日本で暮らしていると、普段の生活は当たり前に感じるものであるが、著者の米国...
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手嶋龍一『鳴かずのカッコウ』(小学館、2021年)

日本の安全保障を裏方から支える役人たちの物語である。 ロシアによるウクライナへの侵攻が起こっている中で読んだだけに、ウクライナの話しが登場する箇所については、新聞で読んだ地名がそのまま表れていた。ウクライナ西方の都市、リヴィウが、オーストリ...
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安藤広大『リーダーの仮面』(ダイヤモンド社、2020年)

内容はスラスラ読めたが、私の思考には合わなかった。帯カバーに「圧倒的共感で10万部突破‼」とあるが、私自身はとても共感とまでは至らなかった。 「誰が何をいつまでにやるかを明確にする」や「人は経験とともしか変わらない」などの記述は確かに同意す...
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森博嗣『お金の減らし方』(SB新書、2020年)

リべ大の両学長が紹介していた本。読後感の第一は、この著者のような性質の人は、決して多くはないであろうということ。珍しい方であり、不思議な方である。理系の学者にして文系小説家、印税で20億円を超える収入があるといい、お金を欲しいと思うことなく...
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ヘンリー・S・ストークス『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』(祥伝社、2013)

私の読書日記から。10年前に発行された本である。著者自身は今年4月に亡くなっている。その息子、ハリー杉山はNHKのランスマでレギュラー出演し、サブスリーを目指して活躍中である。 この本は、タイトルだけからは直接に想像できない、三島由紀夫や橋...
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堀川恵子『教誨師』(講談社、2014年)

教誨師という職業があることを初めて知った。なぜ、この本を読みたくなったのか、今は覚えていないが、とにかくアマゾンのレビューで高評価が付いていたからだと記憶している。 処刑の現場に立ち会う教誨師の描写は、読みながら目に写るように想像できる。「...
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赤木雅子、相澤冬樹『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』(文藝春秋、2020年)

先週、大阪地裁で、佐川・元理財局長を被告とする事件の判決があったばかりである。 正直に読んでよかった本である。権力は恐ろしい。権力は嘘をつくということがよく分かる。公文書改ざんは、安倍元首相の国会答弁を忖度して、理財局長が指示したものである...
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ドナルド・キーン『ドナルド・キーン自伝 』(中公文庫、2011年)

日本を愛し、日本を世界に紹介してくれた功労者の自伝である。東日本大震災で日本人が心痛に沈んでいるときに、わが心は日本人とともにあるという信念のもと、米国から移住して日本国籍を取得したキーンさんが子供の頃から80歳過ぎぐらいまでの人生を語って...
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兄貴(丸尾孝俊)『大富豪アニキの教え』(ダイヤモンド社、2012年)

リべ大の両学長が紹介していた本だったので、読んでみた。まさに与える人こそ、成功していることの典型例だろう。記述されている描写から、バリ島の風景を想像し、訪ねてみたいと思った。 【読んで学んだこと】 ・自分から会いに行く。これは、時間と場所を...
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北海道新聞社編『消えた四島返還』(2021年)

読んだ結論は、プーチンが日本に北方領土を返還する意思はまったくない、ということ。 返還されるチャンスだったのが、ソ連が崩壊してエリツィンが大統領のときで経済的にも国力がもっとも弱まっていた1992年頃であった。 1951年のサンフランシスコ...