書評

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清水ともみ『命がけの証言』(ワック株式会社、2021年)

中国がウイグルで行っていることを多くの日本人が知り、日本にもその脅威が迫りうることを感じてほしいです。 読後感は、漢人のDNAは基本的に残虐である、ということでした。というのも、前に読んだことのある、藤岡信勝『通州事件 目撃者の証言』 (自...
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ジェフリー・フェファー(村井章子訳)『「権力」を握る人の法則』(日本経済新聞出版、2014年)

会社員や公務員を問わず、組織で働く人、特に今後ふるいにかけられる20代後半から30代前半の人たちが読むのにふさわしい本です。 どんな仕組みで組織の上級職が誕生しているのか、答えは極めて世俗的です。世の中は公正・公平ではないのだから、いかに要...
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袁翔鳴『蠢く!中国「対日特務工作」㊙ファイル』(小学館、2007)

創価学会が中国と結び付きの強いことは、この本を読むまでまったく知りませんでした。ある意味、創価学会は、中国共産党にとって、親しくなった日本の団体として、対日工作の成功例と言えるでしょう。しかし、このような状況では、創価学会の政党である公明党...
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佐々淳行『私を通り過ぎたスパイたち』(文藝春秋、2016)

若い頃は歴史モノにまったく興味がありませんでしたが、齢を重ねてきたことの裏返しか、最近はその歴史モノが面白いと思えるようになってきました。昭和のゾルゲ事件について詳しく知りたかったので読みました。 戦中の時代、ドイツの新聞記者を名乗りながら...
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竹山道雄『ビルマの竪琴』(新潮文庫、1959)

書名だけはかねてから知っていましたが、読む機会がありませんでした。児童文学書に分類しておくのではなく、もっと大衆向けの書と分類してもいいくらいの本です。 『アーロン収容所』では、イギリス人が日本人を含む東洋人に対して侮蔑、動物的扱いをするこ...
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本多静六『私の財産告白』(実業之日本社、2013年)

リべ大の両学長が紹介していた本です。よかったです。 江戸時代から昭和時代にかけて著者のような逸材が存在していたことは、もっと多く知られてもよいのではないかと思いました。前半はまさにタイトルどおり蓄財の方法、後半は処世術のようなことを述べてお...
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安倍晋三『安倍晋三回顧録』(中央公論新社、2023年)

面白かったです。現役の政治家のみならず、これから政治家を目指す人にとっても、政治とはどんなものであるのか知るために必読の書だと思います。特に行政を動かし、いかに自分の理念や政策方針を実現させるべきか、それには組織的に対応していかなければいけ...
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檀俊光『Winny 天才プログラマー金子勇との7年半』(インプレス NextPublishing、2020年)

裁判の結果は、検察側の上告の棄却、すなわち被告(金子氏)の無罪ということである。読みながらホッとした。金子氏ほどの人間が逮捕拘留され、保釈された後も自由にパソコンをいじれなかったことを思うと、日本のIT業界にとって大きな損失であったと断ぜざ...
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飯塚訓『墜落遺体』(講談社、2001年)

1985年の日航機123便の墜落事故で死亡した乗員・乗客の検死を担当した、元群馬県警職員による手記です。友人から名著だと紹介されて読みました。単行本発行が1998年なのでだいぶ古い本ですが、読み応えはあります。小田周二『524人の命乞い』を...
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笹井恵理子『潜入・ゴミ屋敷-孤立社会が生む新しい病 』(中公新書ラクレ, 2021)

雑誌「PRESIDENT」に定期掲載欄を有する著者の本で、かねてより気になっていた本でした。この定期掲載内容から、栄養士なのだろうかと想像していましたが、実際はフリーのジャーナリストでした。読み終わって著者に対する印象は、とくかくに行動派で...