書評

書評

徳仁親王『テムズとともに 英国の二年間』(紀伊國屋書店、2023年)

友人が勧めてくれて読んだ本です。 今上天皇が世に読まれるような本を書いて売り出されていること自体が驚きでした。1983年6月から1985年10月まで2年少しの間の英国留学滞在記です。 オックスフォード大学で過ごしたその2年ちょっとの間、日本...
書評

中島健祐『デンマークのスマートシティ データを活用した人間中心の都市づくり』(学芸出版社、2019年)

仕事上の必要から、デンマークを知るために読みました。人口は600万人未満、面積は日本の九州程度の国です。幸福度の高い国として知られています。現在の首相は40代半ばの女性。 以下は、本書で取り上げられていることの引用とこれに対する私の感想、お...
書評

松尾一也『50代から実る人、枯れる人』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2021年)

50歳を超えてから、この先の生き方に迷いを感じることが多くなってきました。何かしらの羅針盤となるものを探していたところに、アマゾンで見付けた本です。著者自身が50代のときに書いた本なので、普段私が抱いている感情と同じことが綴られていることが...
書評

ジム・ドノヴァン(著)、弓場隆(翻訳)『何をしてもうまくいく人のシンプルな習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2016)

ブックオフの店内を回りながらタイトルに目を引かれて、手に取って購入しました。まさにタイトルに即して、「何をしてもうまくいく人」になるための81の習慣と、この習慣を身に付けるための10のエクササイズについて、それぞれ2ページ程度ずつ書かれてい...
書評

近藤浩一『スウェーデン 福祉大国の深層 金持ち支配の影と真実』(水曜社、2021)

以前から読みたい本リストに入れていたのと、仕事でスウェーデンのことを調べる必要が生じたため、今回読んでみました。現にスウェーデンに住んでいる著者がこの本を通じて訴えたかったのは、日本でスウェーデンが理想の国と評されているが、決してそんなこと...
書評

森永卓郎『ザイム真理教-それは信者8000万人の巨大カルト』(三五館シンシャ、2023)

前々から親近感を抱いていた森卓さんの本。新聞広告に載ったキャッチーな絵図とタイトルのネーミングから読んでみたいと思っていた本です。読んでみると、自分自身がザイム真理教の8,000万人の一人であったことを思い知らされました。 ザイム真理教にど...
書評

海堂尊『新装版 チーム・バチスタの栄光』(宝島社、2015)

2005年に第4回「このミス」で大賞を受賞し、2006年に単行本として発行された小説です。映画化されたのが2008年。15年以上も前に流行していた本を今になって読むのは流行遅れも甚だしく気恥ずかしいですが、積み上げられていた本のやっと一番上...
書評

長期株式投資『オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資 ど素人サラリーマンが元手5万円スタートでできた!』(KADOKAWA、2022)

普段から視聴しているルネ岩田さんのYouTubeで紹介されていた本です。とても読みやすかったです。タイトルに引かれました。1か月に不労所得で18.5万円も入ってくれば精神的にかなり楽です。そこに至るまでの指南が説明されています。言いたいこと...
書評

小林峻一、加藤昭『闇の男 野坂参三の百年』(文藝春秋、1993年)

古い本ですが、平成の時代に大宅賞を受賞したことのある作品です。こういう稀有な人がいたということを知っておくだけでの話しです。 日本共産党の議長まで務めながら、齢100歳になった年にその共産党から除名処分を受けた野坂参三。三重スパイであること...
書評

村上春樹『ノルウェーの森』(講談社、1987年)

高校生のときに読んで以来、実に35年振りくらいの再読でした。文庫本ではなく、赤と緑のハードカバーの本です。当時、大学生になったら、この本のような恋愛をできたらいいなという思いで読んだことを覚えています。 しかし、個々の情景や描写はほとんど覚...