書評

書評

天童荒太『永遠の仔』(幻冬舎文庫、2004年)

20年近く前の本。文庫本化されて書店で大々的に売り出されているのを衝動買いし、部屋に積ん読書状態になっていた当時のベストセラー書です。暗くて重い小説と言ったら著者には失礼かもしれません。「たったひとつの罪が、人々のあいだを行き交ううちに、取...
書評

森永卓郎『庶民は知らないデフレの真実』(角川マガジンズ、2012年)

最寄りの図書館で、目次や内容は見ずに、背表紙のタイトルと著者だけで選んで借りてきた本。生の森卓さんは知りませんが、ラジオや大衆紙で接する限りは極めて庶民派の方。しかし、この本を読んで森卓さんに対する見方が少し変わりました。意外にも、庶民を敵...
書評

桐野夏生『燕は戻ってこない』(集英社、2022年3月)

著者である桐野夏生さんの本は初めてでした。70歳の桐野さんが、スマホのLINEやYouTube、精子検査キットによる動画確認可能なことまで、現代の世の中でどんなことが流行っているのかを詳しく知っていることに少しばかり驚きました。感想を一言で...