約5年前の本なので今となっては古いですが、内容的には十分に今でも役立てられる本です。本書執筆時点で、毎月10万円の配当金を不労所得として得ていた著者による投資手法の紹介の本です。愚直に継続的に毎月10銘柄の高配当株に投資し、なぜそのようにすることが最良なのか、その10銘柄はどのような選択に基づくものなのかが説明されています。
著者によると、分散投資としてポートフォリオを組む銘柄数は8~16が最適とのこと。これより少ないと、個別銘柄のボラティリティを全体として吸収することができないため。逆にこれより多いと、分散投資によるリスク低減効果をほぼ見込めなくなるから。このことがグラフで説明されており、納得感を持てました。
著者はまた、株式投資をする上で押さえておくべき企業の決算書として、キャッシュフロー計算書を挙げています。「企業はどれだけ利益が出ていても、手元にあるお金が無くなった瞬間倒産するものなので、企業にどれだけ現金が入って来たかを示す営業キャッシュフローは極めて重要な指標」と述べています。この数値が高いということは、言うまでもなく、キャッシュが手元に潤沢にあって競争優位性が高いことを意味するので、安心して投資できる、となります。
ところで、著者がYouTubeで流している「バフェット太郎の投資チャンネル」は良質な内容です。2022年の年初、著者はこの動画の中で米国株は下げると予測していましたが、そのとおりになりました。また、最近の投稿動画でも、将来見通しを述べていますが、過去のデータに基づき説得力ある将来予測をしていて納得感があります。
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