赤木雅子、相澤冬樹『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』(文藝春秋、2020年)

書評

先週、大阪地裁で、佐川・元理財局長を被告とする事件の判決があったばかりである。

正直に読んでよかった本である。権力は恐ろしい。権力は嘘をつくということがよく分かる。公文書改ざんは、安倍元首相の国会答弁を忖度して、理財局長が指示したものであることはほぼ明白であろう。なぜなら、財務省で改ざんの調査報告書を取りまとめた伊藤豊秘書課長(当時)は、(赤木)雅子さんに「安倍さんの発言が関係あった。」と語っているのである。

読みながら本当にひどい話しだと思ったのは、近畿財務局の直属の上司たちの異例の出世である。まるで、出世させるから組織からの指示には忠実であれ、決して自分勝手にしゃべるなということを暗示しているようである。少しでも良心の呵責があるのであれば、正直に話しをしたらどうなのだろう。

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