良書である。官僚出身者らしく、文体もしっかりしている。著者自身のこれまでの勤務経験を踏まえて、今後に対する働き方を提言していることには、好感が持てた。前編で統計データを用いながら説明し、後編で定年退職後に働き続けている実例を挙げている。
読後感は、時代に応じて労働環境の変化である。今後の自分の働き方を考える上でも大変に参考になった。
著者の勤務する研究所が行った調査で、「仕事に対する価値観」は50代前半が全年代を通じてもっとも低い。これは、人生の幸福度が47~48歳が最低であることを調査から明らかにした、アメリカのダートマス大学のブランチフラワ教授の研究、“Is happiness U-shaped everywhere?”にも通じるところがあるだろう(少しの年齢差はあるが…)。
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