山本有三『路傍の石』

書評

中学校に進めなかったので、丁稚奉公として仕えることになったいせ屋。そこには、中学校に進むのがもっとも似つかわしくなかった同級生の秋太郎がいた。その秋太郎の宿題をすらすらと解いている当たりの描写は痛快だった。

タイトルどおり、道端にある小さな石が蹴飛ばされたとしても、「つらい苦しい境遇をはねのけて生きていこうとする少年吾一の魂」が通底している。

コメント

タイトルとURLをコピーしました