書評 西加奈子『くもをさがす』(河出書房新社、2023.4) 作者と同じ乳がんになった人にとっては、とても身近に感じられる内容だと思う。 私が読んで印象的だったのは、作者の描くバンクーバーの街についてである。バンクーバーの広い道路、クルマが必須の住環境、海が近いこと、病院職員を含めたそこに住む人々の描... 2024.04.29 書評