2023-05

書評

山崎豊子『運命の人』(文春文庫、2010年12月)

今年2月に新聞社会面で元毎日新聞記者の西山太吉さんが91歳で亡くなったという訃報記事に接しました。西山さんは、沖縄返還における日米政府での密約を報道したことで有名な方です。この西山さんがその後、裁判に巻き込まれたことを素材にして書き起こされ...
ランニング

仙台国際ハーフマラソン

仙台国際ハーフマラソンまで2週間を切りました。 1月の勝田全国マラソンで故障し、2月と3月はまるっきり走っていなかったことと、4月から練習復帰したものの、今度は最近になって体調を崩して咳が治らない状態。ハーフのレースは5月の春日部大凧マラソ...
書評

村木厚子『私は負けない 「郵便不正事件」はこうして作られた』(中央公論新社、2013年)

官公庁を舞台にした事件でも、贈収賄などではなく、証明書発行にかかわる比較的小さな事件です。それにもかかわらず、なぜ検察はそこまでの労力を掛けて村木さんを取り調べたのか。仮に村木さんが自ら認めて証明書を発行していたとしても、それが検察を労力を...
書評

瀬木比呂志『絶望の裁判所』(講談社、2014年)

組織外での懇親会の席上、話しの流れで、この本のことが話題になり、居合わせたメンバー5名中、2名が既に読んでいた本。新聞の書評欄で紹介されていたこともあり、いつか読みたいと思っていました。 最高裁にしたら、おそらく発禁処分にしたいぐらいの本で...
書評

市川寛『検事失格』(毎日新聞社、2012年)

図書館の中をぶらぶら歩きながら、背表紙のタイトルになんとなく引かれて借りた本です。単行本として買うと、約3,000円もします。しかし、実際に読んでみると、その値段の分だけの価値はあります。検察が自ら冤罪を作り出していることを暴露しているよう...
書評

ジェフリー アーチャー (著), Jeffrey Archer (原著), 永井 淳 (翻訳)『百万ドルをとり返せ!』(新潮文庫、1977年)

約50年以上も前の本というと、あまり読みたいと思わないかもしれません。しかし、今でも投資詐欺が横行している中、何かしらの心構えは得られるのではないかと思います。原作に基づく映像が日本でもテレビ放映されたことがあるようなので、この作品自体の知...
書評

佐藤優『国家の罠-外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮文庫、2007)

2年前に前立腺がんを公表してびっくりしましたが、今でも書評家として活躍されている佐藤優さんの著作です。『自壊する帝国』と並ぶ傑作です。いざというときの国家権力がどういうものか、知っておいて損はありません。お勧めです。文庫版初版から既に15年...