高乗正行『ビジネス教養としての半導体』(幻冬舎、2022年9月)

書評

現代の日常の生活や仕事のあらゆる場面で使用されている半導体。この半導体について、ビジネスパーソンなら基本的に知っておきたいことがコンパクトにまとめられている。

日本の半導体凋落の一因となった日米半導体協定についても、触れられているが、もう少し詳しく知りたかった。もっとも、半導体概論のような位置付けの書籍なので、あまり深掘りはできないかもしれない。

本書を読むことで、半導体企業の経営のこともよく分かる。その文脈で、破綻したエルピーダメモリーのことも触れてほしいと思ったが、そこには配慮が働いているのかもしれない。

半導体関連本として売れている『2030 半導体の地政学 戦略物資を支配するのは誰か』も読もうとするなら、半導体の基本を学べる『ビジネス教養としての半導体』の方からがよい。

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