瀬木比呂志『絶望の裁判所』(講談社、2014年)

書評

組織外での懇親会の席上、話しの流れで、この本のことが話題になり、居合わせたメンバー5名中、2名が既に読んでいた本。新聞の書評欄で紹介されていたこともあり、いつか読みたいと思っていました。

最高裁にしたら、おそらく発禁処分にしたいぐらいの本です。表紙真ん中の四角黒塗り部分は、単なる装丁かと思っていましたが、第一刷では「最高裁中枢の暗部を知る元エリート裁判官 衝撃の告発!」と書かれていたよう。私が読んだ第三刷でその文字が消えて黒塗りだけとなった理由は想像に難くありません。裁判所が浄化されるためには、このような内部告発的な本は意味があると思います。

最高裁長官を頂点とするピラミッドのキャリアシステムの中で裁判官が働き続けることは、全国に散らばる裁判所という収容所群島でその精神的奴隷に服することであると述べられています。

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