池井戸潤『七つの会議』(集英社文庫、2016年)

書評

八角民夫の言った次の言葉は真実だろう。

会社なんてどこも同じだ。期待すれば裏切られる。その代わり、期待しなければ裏切られることもない。

池井戸作品として最初に読んだ『空飛ぶタイヤ』があまりに面白過ぎたので、同じ作家の小説としてこちらも期待したが、『空飛ぶタイヤ』ほどではなかった。おそらく、『空飛ぶタイヤ』は、三菱自動車のリコール事件をもとにした作品だったので、当時社会を騒がせた事件として実感をもって読むことができたからだろう。

『空飛ぶタイヤ』にしても『7つの会議』にしても、共通しているのはコンプライアンスの重要性である。

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