森永卓郎『ザイム真理教-それは信者8000万人の巨大カルト』(三五館シンシャ、2023)

書評

前々から親近感を抱いていた森卓さんの本。新聞広告に載ったキャッチーな絵図とタイトルのネーミングから読んでみたいと思っていた本です。読んでみると、自分自身がザイム真理教の8,000万人の一人であったことを思い知らされました。

ザイム真理教にどっぷり浸かると次のように感じるようになります。すなわち、「国は現在、多額の借金を抱えているため、自分たちの子孫に今以上の借金の先送りをすることはできない。」「今後は超高齢社会で社会保障費がもっと必要になる。」「このような状況なら、消費税の引上げはやむを得ない。」

これまでの国政選挙で、候補者が消費税引上げはやむをえないと言えば、ザイム真理教の教義どおりに現実はそうなのだろうと思って投票していました。しかし、この教義に従順である必要はまったくないことを、今回の森卓さんの本は説明してくれています。

ちなみに、消費税撤廃を主張していた候補者が、今回の森卓さんの本に記述されていることに基づいてその撤廃を訴えていたとはあまり思えません。単なる投票寄せのためだったとすら思えます。

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