良書でした。著者は、自身について、奉仕の精神がなく、他人への共感力もないと感じているため、医学部進学できるだけの能力がありながら文系進学したと述べています。本書を読みながら思ったのは、著者は本当に頭がいいのだろうということでした。
本書で頻出するキーワードは、「スマート・ストリート」です。著者の定義する「スマート・ストリート」とは、
1. 状況理解・判断能力がある
2. 人の気持ちの機微がよく分かる
3. 自立心が旺盛だが、独断的ではない
であり、本文中で紹介されているスマート・ストリートな経営者は、特に上記で1.の要素が強いようです。
もう一つのキーワードが「オッカムのカミソリ」。これは、何かを説明する際に、不要なものを加える必要がないときには、それを加えずに考えよう、ということだそうです。スマート・ストリート度を測るには、相手とのやりとりにこの「オッカムのカミソリ」がどれぐらい含まれているかですぐに分かることになりますね。つまり、話し相手は、聞き手が判断する材料だけを伝えればいいのに、それ以外のことも含めて話しをする、というような場合です。このようなことは、自身への戒めとしても気を付けていきたいです。
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