クリストファー・マクドゥーガル『BORN TO RUN』(NHK出版、2010年)

ランニング

書評では黒星5つ満点を付けられていることの多い書籍だが、どうも私には響かなかった。なにぶんにも、原著が英語である分、意訳されているとはいえ、日本人感覚からすると、つながらない訳があったほか、意味不明と感じられる部分がままあったということも関係しているのかもしれない。

原著者がこれを著すことにしたきっかけは、なぜ走ると自分の足は痛むのかという疑問を抱いたことだったという。私もちょうどこの本を読んでいたとき、腸脛靭帯炎で走ることができず、ウォーキングをしていた時期である。腸脛靭帯炎について、本文中ではストレッチをするよりも、バランスボールで鍛えた方が効果的であるという記述もあったが、結局のところ自分の痛みの解消に結び付きそうな記述はなかった。

訳文が読みにくいのと、登場人物が横文字のカタカナの人たちであることからして、ストーリーとして記憶に残りにくかった。最後にある鏑木さんの解説の方がよっぽどわかりやすかった。YouTubeで、この本の読み方を解説している動画すらあった。

「銅峡谷」「アルヌルフォ」「タラウマラ族」といったキーワードのほか、トレランについてもある程度検索して調べ、事前知識を頭に入れてから読んだ方がよい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました